5月18日土曜日に、東海学生サッカーリーグ2部名古屋大学(以下名大)VS愛知教育大学(以下愛教大)の試合が「東海国立ダービー」と称されて岐阜聖徳学園大学グラウンドで開催された。
ここまで3勝3敗と5分5分の成績を残し、上位進出のためには何としても勝利が欲しい名大とここまで2連敗となり、上位戦線に踏みとどまるためにはこちらも負けるわけにはいかない愛教大が顔を合わせた。
前半の序盤は、愛教大が右サイドハーフ20番伊故海優太と、左サイドハーフの14番間瀬新太の両ワイドをうまく使って、セットプレーを獲得するなど攻勢をかける時間が続くが、名大が10番渡辺新を中心とした集中した守りで失点を許さない。
15分を過ぎると愛教大は縦に速い攻撃を狙いとし、名大はGKと最終ライン、5番菊池健太がアンカー気味のポジションを取り、4人を中心にボールを動かしながら相手の前線の選手を引き付け、前線の3枚は高い位置を取ることによって最終ラインと分断させる、そして中盤に広大なスペースを作り、ロングキックのこぼれ球をそこで回収しようとする狙いを見せる展開が続くが、両者ともに決定的なチャンスまではつかむことができない。
しかし、突如としてスコアは動く。33分、名大が右サイドへロングボールを蹴りだし、愛教大左サイドバック18番上田俊太朗がGK佐波遥季にバックパスで処理したが、ボールが足元から離れたところを名大16番伊藤誠竜が見逃さずボールを奪取し、ゴールに流し込み名大が1点リードを奪う。
その後は、何とか1点を返そうと愛教大が攻勢を強めるが、なかなかペナルティボックス内に侵入できず、前半が終了する。
後半開始10分間は前半と同様に推移するが、57分、愛教大は11番井上晃雅をセンターバックからフォワードへ移し、1点を何としても奪うという攻めの姿勢を見せる。しかし、その2分後、中央エリアで名大9番田中浩平がパスカットし、左サイドハーフ11番後藤陽人へつなぐ。後藤は運び出して角度のないところからファーに打ち抜き、追加点を奪う。
ペナルティエリア内に進入することの重要性がよく伝わるゴールだった。
後がない愛教大は井上にボールを集めるが、なかなか相手ゴール(ペナルティエリア)に迫ることができず、試合はこのまま終了。
名大が嬉しい4勝目を挙げ、愛教大はここにきて3連敗となってしまった。
監督インタビュー
名大 津山弘之監督
東国ダービーと銘打たれた1戦でしっかりと勝利を掴み取りました,ご感想をお願いします。
「特にダービーだからと言って何かするのではなく、いつもの1試合と同様に臨みました。
選手たちが力を発揮し勝ち点3を獲得できたことを嬉しく思います。」
愛教大 江崎亮介監督
東国ダービーに敗れ,3連敗となってしまいました。次戦までに修正しなければならないのはどういった部分でしょうか?
「リーグ戦が進むにつれ、怪我人が増え、チームとしての層の薄さが露呈してきてしまっています。
選手も20名近くと少ない人数でやり繰りする中ではありますが、ボトムアップ、1年生の台頭など明るい材料もあるので、今は我慢の時だと感じてます。
1週間後のゲームに向けてしっかりと課題を整理し、取り返せるように頑張ります。」
MVP選手インタビュー
名大 10番 渡辺新選手
クリーンシートの勝利に多大な貢献をされました,名大の守備が機能した要因を教えてください
「各選手が適切な守備のポジションをとる、守備の優先順位をつけるといったチームとして組織的な守備を実行できたところにあると思います。」
愛教大 7番 重田稜平選手
攻守に奮闘されましたが,残念ながら敗戦となってしまいました。
どのようにこの結果を受け止めていますか?
「東海国立ダービーに勝利し、良い流れで昇格圏へ位置づけると意味で非常に重要な試合だったのにも関わらず、1点もとることができずに負けてしまったことは、自分たちの得点力不足が露呈したのかなと思います。何度もチャンスがありながらも決め切ることができなかったのは、今の自分たちの実力不足だと思います。まずは、攻撃の連携を確認し直し、そして最後の決め切る力というところに焦点を当てて練習に励んでいきたいと思います。」