東海学生サッカートーナメント決勝戦 静岡産業大学vs常葉大学マッチレポート

7月13日土曜日に東海学生サッカートーナメント決勝戦静岡産業大学(以下静産大)対常葉大学(以下常葉大)が行われた。準決勝で静産大は中京大学、常葉大は東海学園大学という強敵と対戦しながら勝利を掴んだことにより両者ともに大きな自信を胸に東海チャンピオンの座をかけた1戦に臨んだ。

試合開始から常葉大が最終ラインからの安定したビルドアップを見せ、チームの陣形を整えたうえで前線の状態が良い選手にボールを供給する。

対する静産大は前節同様、[4-4-2]の陣形で、縦と横の距離を縮めてスペースを消したコンパクトなブロックを形成し、ボールを奪うと縦に早くFWに展開する。

決勝戦ということもあり前半は固い試合になるかと思われたがいきなり15分に、試合は動く。常葉大22番小西瑞樹のアーリークロスは静産大ディフェンスに跳ね返されるが、こぼれ球を6番栗田海勢がダイレクトでうまくミートし見事にゴールに流し込まれた。

しかしすぐさま静産大も反撃する。25分、敵陣の左サイドで得た直接フリーキックを22番高浜航大が打点の高いヘディングで合わせ同点に追いつく。

45+1分に常葉大24番後藤礼智が自陣から来たクリアボールを収めて、ドリブルで持ち運びゴールキーパーが前に出ていることを確認して早めにシュートを放つがわずかに枠を捉えられず、前半は1―1で終了する。

後半に入ると、常葉大は後ろは3枚気味に数的優位を作ってビルドアップをし、10番清水和馬を中心に相手ディフェンスと中盤とのライン間をうまく使いながら前進を試みる。

静産大はサイドにうまく起点を作りながら、クロスボールとコーナーキックなどのセットプレーを中心にゴールに迫る。

71分には、交代で入った静産大8番山口哲平からこちらも交代で入った25番大石真輝にパスが通り、ゴールキーパーとの1対1の場面を迎えるも決め切れず。

逆に、74分には常葉大15番松井胡太郎がゴールキーパーがはじいたこぼれ球に反応し、ペナルティエリア内でシュートを放つが静産大GK渡邉良和がビッグセーブを見せる。

89分には、静産大25番大石が個人技で相手を翻弄し、ペナルティエリア内に侵入。シュートを左隅に放つが常葉大GK宮澤樹がギリギリまで我慢してセービング。

両者GKのビッグセーブが何度も見られ、同点のまま後半も終了。

 延長戦に突入しても、スコアは動かず東海チャンピオンの決定はPK戦にゆだねられることに。PK戦を静産大が4―3で勝利し、昨年の雪辱を果たし、東海チャンピオンに輝いた。

*この試合のフルマッチは以下のリンクより「東海学生サッカートーナメント決勝戦」とご検索していただくとご覧になれます。ぜひご覧ください。                   

https://locipo.jp/creative/e4e3615d-a1f8-41ce-8ad8-070a17ac1ac8?list=153ebe75-7a01-4f4e-b06c-ec8079581088&noautoplay=&redirect=true

監督インタビュー

静産大 加藤知弘監督

Q.見事,昨年は果たせなかった優勝を成し遂げました。選手たちのプレーはどのように目に映りましたか?

A. 「全員が攻守にアグレッシブに関わる静産大フットボールをしっかりと表現してくれました。」

常葉大 津田恵太監督

Q. 残念ながら,チャンピオンにはなれませんでしたが,最後まで戦い抜きました。就任時からのチームの成長の手応えはどうでしょうか?

A. 私が就任する前からこのチームには積み上げてきたものがありました。

「そのベースがあるという事が一番大切で、これまでこのチームに携わってきた方々の想いはしっかりと選手たちの中に根付いていて、そういうものを私も日々彼らから学んでいます。その上で就任してからチームは一歩一歩前進してきました。この大会に入ってからも難しい戦いが続きましたがどの試合でも一人一人がその時できる事を全力でトライしてきました。今はまだプロセスの中にいるので成長したかどうかということはもう少し後にならないとわからない事かなと思っています。ただ間違いなくこの大会を通じて貴重な体験をさせていただいたので、この経験を成長の糧にして日々進んでいけたらと思います。」

MVP選手インタビュー

静産大 22番 高浜航大選手

Q.東海チャンピオンに輝いた感想はいかがでしょうか?

A. 「チームとして優勝を目指してトレーニングからやってきました。苦しいゲームが多かったですが、全員で乗り越えて優勝できたことが素直に嬉しく思います。個人としても2ゴールに絡むことができました。まだまだ足りない部分が多いのでまた成長して総理大臣杯でチームとしても個人としても結果を出せるように頑張ります。」

常葉大 6番 栗田海勢選手

Q.先制点を奪いましたが,惜しくもチャンピオンにはなれませんでした。この悔しさをどのように全国の舞台で晴らしますか?

A. 「全員が全てを出した結果が準優勝でした。負けに不思議の負けなしという言葉があるように準優勝という結果は自分達が優勝に値するチームではなかったからだと思います。この結果を素直に受け止め、悔しさを忘れることなく、個人としてもチームとしても強く成長した姿で全国大会を迎えられるよう日々の練習で積み上げていきます。目標であるベスト8、その先の景色を見るために一戦必勝、チーム全員で戦います。」